2018/7/31 賃貸住宅市場レポート 首都圏・関西圏・中京圏・福岡県版2018年7月」発表
不動産評価Webサイト「TAS-MAP」を運営する(株)タス(東京都中央区)は7月31日、「賃貸住宅市場レポート 首都圏版・関西圏・中京圏・福岡県版 2018年7月」を下記の通り発表しました。
レポートには、「2018年第1四半期 1都3県賃貸住宅市況図」「東京23区ハイクラス賃貸住宅の市場動向」「2018年5月期の1都3県賃貸住宅指標」「2018年5月期の関西圏・中京圏・福岡県賃貸住宅指標」が掲載されています。
▼ レポートの概要
(1)2018年第1四半期 1都3県賃貸住宅市況図
東京23区では、墨田区が「悪い」から「やや悪い」、江東区が「悪い」から「やや悪い」に改善しました。一方で、台東区が「やや良い」から「やや悪い」、品川区が「やや良い」から「やや悪い」、大田区が「やや悪い」から「悪い」に悪化しました。首都圏では、千葉県が「やや悪い」から「悪い」に悪化しました。
トレンドが上昇を示す地域は、2017年第4四半期の12地域から2018年第1四半期は5地域と大きく減少しました。下降を示す地域は、2017年第4四半期の14地域から2018年第1四半期は22地域と大きく増加しました。
年度末で賃貸物件が大きく動く時期ですが、東京市部や周辺の県では景況の好転はほとんど見られず、またトレンドが上昇を示す地域も無いため、引き続き市況の変化には注意が必要でしょう。
・1都3県、東京23区の賃貸住宅市況図へのリンク
(2)東京23区ハイクラス賃貸住宅の市場動向
供給量の多い4,000~5,000円/平方メートル月クラスの空室率TVIは、2017年4月より改善傾向にありましたが2017年9月より再び悪化に転じています。また、5,000円/平方メートル月超クラスの空室率TVIは、2017年1月より悪化傾向が続いています。これは、賃料が上昇傾向にあることが要因と思われます。
4,000~5,000円/平方メートル月クラスの募集期間は、2016年11月をピークに横ばい傾向で推移しており、2018年3月末時点で2.92ヵ月です。5,000円/平方メートル月超クラスの募集期間は2017年3月より悪化が続いていましたが2018年2月より改善傾向にあり、2018年3月末時点で3.21ヵ月です。
4,000~5,000円/平方メートル月クラスの賃料指数は、2015年第3四半期から上昇傾向で推移していましたが、2018年第1四半期は若干改善しています。5,000円/平方メートル月超クラスは、データが少ないため振れ幅が大きくなっています。2017年第1~3四半期は上昇傾向にあり、2017年第4四半期は下落しましたが、2018年第1四半期は再び上昇しています。しかしながら、空室率TVIが悪化傾向にあることを考慮すると今後再び下落する可能性もあります。
(3)2018年5月期1都3県賃貸住宅指標
一時天井が近づいたかと思われた神奈川県のアパート系空室率TVIですが、ここ数ヵ月悪化幅が再び拡大傾向にあります。神奈川県では募集期間も悪化傾向にあり、テナント付けに苦慮している状況を読み取ることができます。一方で神奈川県のマンション系空室率TVIは低い水準で推移しており、神奈川県におけるアパート系とマンション系の市場の二極化が拡大傾向にあることが窺えます。
(4)2018年5月期 関西圏・中京圏・福岡県賃貸住宅指標
空室率TVI、募集期間とも横ばいから改善している地域が増加しており、市場に落ち着きが見られます。
城南エステートの管轄の東京23区及び神奈川エリアでは神奈川エリアが多少悪化しているようです。
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